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現地レポート

大会最終日 女子準決勝・決勝「壁を越える」 RSS

2016年8月26日 0時57分

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 福井県を舞台に行われた「平成28年度全国中学校体育大会 第46回全国中学校バスケットボール大会」。最終日の本日は準決勝と決勝が行われ、女子は春日部市立豊野(埼玉県)が初優勝に輝きました。

 決勝カードは、キャプテンの⑱中澤 梨南選手(177cm)、⑰倉持 のりか選手(173cm)のツインタワーを擁する春日部市立豊野と、準決勝で福岡県・北九州市立二島を53-48で下した京都府・京都精華学園との顔合わせ。
 序盤に⑱中澤選手、⑰倉持選手のインサイドプレイでリードを奪った豊野は、その後に⑩山下 芽選手の活躍もあり、主導権を握ります。対する京都精華学園も、キャプテン④高橋 未来選手、⑧祢宜 くるみ選手らのジャンプシュートで対抗しましたが、後半の出だしに豊野に連続得点を許すと、そのビハインドを追いつくことができず。逆にこれで勢いに乗った豊野が75-55で勝利しました。

 試合後、「これまで8回全中に出ていますが、ベスト8は2回、ベスト4は1回あります。でもその先が進めなかった。全国の厳しさは身に染みてわかっていました。(今回の決勝進出については)選手たちに素晴らしいところに連れてきてもらったなと感じています」と語ったのは、決勝で敗れはしたものの、準優勝となった京都精華学園の山本 綱義コーチ。チームは今大会で初の決勝進出、そして準優勝と、これまで越えられそうで越えられなかった“ベスト4”の壁を越えました。

京都精華学園④高橋 未来選手は強いリーダーシップを発揮し、チームを引っ張った

京都精華学園④高橋 未来選手は強いリーダーシップを発揮し、チームを引っ張った

 その新たな伝統を作った今年のチームを、山本コーチは、「キャプテンの高橋(未来選手)が高い意識を持って引っ張ってくれました。あの子が先頭になり、周りが必死についていったことで、力がついていったと思います」と、言います。
 そのキャプテンの④高橋選手はと言うと、チームをまとめることについて、「大変だったことはありません。私が何かを言っても、みんなついてきてくれました」と、言い切ります。
 決勝後、開会式を待つ京都精華学園の選手たちの輪からは大きな笑い声が何度も響いていました。そんなチームの雰囲気も準優勝の原動力となっていたのかもしれません。

 そして同じく、“壁を越えた”という点では初の頂点に立った豊野も同じです。今大会は3度目の出場でしたが、過去の成績はベスト4が1回とベスト8が1回。これでも十分に立派な成績なのですが、今年がそれまでと違うのは、優勝候補と目されての戦いだったことです。

来年は「連覇を目指します」と豊野の2年生⑰倉持 のりか選手

来年は「連覇を目指します」と豊野の2年生⑰倉持 のりか選手

 なぜなら、今年の3月末に行われたジュニアオールスターで優勝した埼玉県代表メンバーの中澤選手、倉持選手をはじめ、数名の選手が主力として属していたからです。それだけに選手やコーチ陣は、プレッシャーを感じながらの戦いだったことでしょう。
 しかし、「そのプレッシャーをプラスに変えようと思い、選手にも“それだけ期待されているのだから、頑張ろう”と言っていました」と、田中 英夫コーチは言います。さらに、「今日は選手たちも緊張している様子がありませんでした。いつも通りに試合に入れたことが大きかったですね」と準決勝、決勝を振り返りました。

 その豊野には、もう一つ、負けられない理由がありました。それは、全国大会出場を逃した昨年の苦い思い出です。
 今年同様に、全国での活躍を期待されていた昨年は、激戦の埼玉県を制し、関東大会に乗り込みましたが、2回戦で敗退。全国大会への切符を掴むことはできませんでした。その悔しい思いを抱えての今年は、雪辱を果たす年でした。

 そんな今年のチーム作りに関し、田中コーチは「ディフェンス」を強化ポイントに挙げました。⑱中澤選手や⑰倉持選手などオフェンシブな選手がいるからこそ、ディフェンスを頑張ろうと。その考えは選手にも伝わっており、⑰倉持選手も「今年はディフェンスを頑張りました」と言います。
 決勝でも失点は55点。大会を通しても決勝戦以外はすべて50点以下に失点を抑えていることからも一つ成果は出ていたと言っていいでしょう。

 “昨年のリベンジ”そして“優勝候補のプレッシャー”
 様々な壁を乗り越えてきた豊野。その先に待っていたのは“日本一”という歓喜の瞬間でした。

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