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現地レポート

大会2日目 女子予選リーグ「憧れの存在」 RSS

2016年8月24日 1時14分

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 全国の中学校からわずか男女各24チームのみが出場する「平成28年度全国中学校体育大会 第46回全国中学校バスケットボール大会」が開幕しました。女子予選リーグは、勝山市体育館ジオアリーナ(福井県勝山市)と大野市エキサイト広場総合体育施設体育館(福井県大野市)に分かれ、予選リーグが行われました。

 この最高峰の舞台に、8年ぶりに“戻ってきた”のが女子の関東代表・東京成徳大学中学校です。 
 かつて2000年、2001年、2004年、2005年、2006年と5度の全国制覇を果たした名門チーム。その優勝メンバーには、つい先日まで行われていたリオデジャネイロオリンピックで8位入賞を果たした「アカツキファイブ」女子日本代表チームの吉田 亜沙美選手(00、01年)と間宮 佑圭選手(04、05年)がいます。
 
 「オリンピックで活躍したOGたちがいた頃とは違い小さいチームです」と笑いながら話すのは、チームの指揮を執る塩田 敦士コーチ。実際、15名の登録選手の中に170cmを超える選手はおらず、小さいチームです。

 今日の予選リーグでは、その選手たちがコート狭しと走り回り、初戦の愛知県・津島市立藤浪戦で勝利。その試合はというと、序盤から終盤まで競った展開に。それでも「良いところでシュートが決まりました」(塩田コーチ)と言うように、思い切りの良いシュートが功を奏し、最後は56-53で藤浪を下しました。続く京都府・京都精華学園戦では敗れはしたものの(38-61)、予選リーグを1勝1敗という成績で終え、東京成徳大学は見事決勝トーナメント進出を決めています。

攻撃の柱的存在の東京成徳大学④野本 美佳子選手

攻撃の柱的存在の東京成徳大学④野本 美佳子選手

 その東京成徳大学のキャプテンであり、エース④野本 美佳子選手。169cmながら3Pシュートやドライブ、ミドルシュートなど攻撃パターンは豊富で、自身はシュートを得意としています。

 オリンピックでの女子日本代表の活躍を見ていた野本選手は、「シューターとして栗原三佳さんがすごいと思いました」と感想を語ってくれました。さらに、オリンピックメンバー12名の内、2人も卒業生がいることについて「今まで先輩たちが結果を残していて、それはすごく伝統を感じます」と言葉を続けます。
 かつて間宮選手も身につけた“東京成徳大学の背番号4”のユニフォームについて、「最初は4番のユニフォームを着ることに緊張がありましたが、みんなに声を掛けてもらって、今はやりがいがあると感じています」と話してくれました。

 偉大であり、憧れの存在―――。
 そんな先輩たちが10年以上前に果たした“優勝”を追いかけ、野本キャプテンをはじめとする東京成徳の選手たちは勝利を掴みにいきます。明日の決勝トーナメント1回戦、東京成徳大学は北信越代表の輪島市立輪島と対戦します。

東京成徳大学の横断幕の左端には(全国優勝の回数を表す)5つの星が輝く

東京成徳大学の横断幕の左端には(全国優勝の回数を表す)5つの星が輝く

 
 そしてもう一人、ある2人の選手を憧れ、目標と位置づけて奮闘している選手がいました。それは、津島市立藤浪の⑥佐古 美咲選手です。
 “佐古”という名前を聞いてピンと来た人もいるかもしれません。
 その佐古選手が目標としているのは、今夏、インターハイを制した愛知県・桜花学園高校のシューター・佐古瑠美選手(3年生)と、千葉県・昭和学院高校の佐古 愛選手(2年生)の2人のお姉さんなのです。ちなみに、伯父は、広島ドラゴンフライズの佐古 賢一ヘッドコーチで、高校時代は全中開催地でもある福井県の北陸高校時代には日本一に輝いています。

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 その美咲選手は、藤浪中時代から外角シュートを最も得意としていた瑠美選手と愛選手同様に、シュートを得意としていますが、今日の予選リーグ2試合でシュート以上に目立ったのがリバウンドでした。そのリバウンドは、苦しい場面で何度もチームの窮地を救っていました。

 「チーム自体、大きいチームではないので、チームのために“私がやらないと”と思っていました」(美咲選手)と、頼もしいコメント。しかし、残念ながらチームは、東京成徳大学、京都精華学園に敗れて予選敗退に。それでも試合後には目に涙を溜めながらも、「高校ではもっとたくさんシュートが決められるシューターになりたいです」と次への抱負を語っていました。
 目標の姉たちに近づくため、美咲選手の挑戦はこれからも続きます。

 
 今日の予選ラウンドを経て、8チームが姿を消すこととなりました。勝ったチームにも敗れたチームにも“憧れ”の存在を目指して頑張っている選手は多いはずです。

 今回のオリンピックメンバー12名の内、全中出場経験があるのは5人。日本のエースであり、アメリカWNBAでプレイする渡嘉敷 来夢選手や、162cmと小柄ながら世界に通用するプレイを見せた町田 瑠唯選手もまた、全中では日本一に届かず、悔し涙を流しました。

 勝っても負けても、この大会での経験は、先の飛躍へと続く糧となるはずです。
 頑張れ、中学生ケイジャーたち!

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